新技術NETIS登録工法 CGK-160001-A
鋼管杭の防食工法の種類と
SPC工法の位置づけ
従来の紡織方法は大きく分けて、主に以下の3種類があります。
I 酸素遮断型防食
II 電気防食 (犠牲電極によるものと強制通電によるもの)
III 不導体皮膜形成型防食工法
Iは取り除けない外膜とございとの間の残留水分により、その合成機能に限界があるという弱点があります。
IIは施工単価が高く、取付剤の加工に時間がかかるという弱点があります。
IIIの私共の工法ですが、母材自体が持っている防食機能に働きかけ、新材では不導体皮膜を形成させ、既設材では赤錆を黒錆に変換して防食効果を上げるという全く新しい、いわば能動的防食です。
さらに、従来の酸素遮断型防食に保護カバーを装着する被覆防食も行う二重三重の効果を得ようとする誠に欲張りな工法です。
施工フローチャート
SPC工法の施工方法を順を追って説明します。
施工前準備
原寸を確認し、PC型枠を作成します。
現場施工
まず、これにはご存じのように1種2種3種と程度により分かれ、酸素遮断型防食を行うときは、錆をほぼ完全に除去する1種程度のケレン、高価なブラスト等を行う必要があります。
しかしながら、SPC工法の場合、母材に不導体皮膜を形成させるため、安価なケレン下地処理が、3種ケレンと簡易な守備でよいのです。
次に対衝撃性に優れたポリカーボネート樹脂型枠を装着します。
準備工で鋼管の原寸確認を行って製作したポリカーボネート樹脂製の捨て型枠を潜水士によりセットします。
最後に合成材を注入・充填いたします。
合成材注入の状況がリアルタイムで把握でき、注入不足の恐れが皆無です。
また、万一注入不足があった場合でも同様に目視により追い注入も可能ですし、施工後の経過観察も容易にできます。
施工後点検等
点検報告書を作成して完了です。
鋼管杭PC被覆防食(SPC)工法とは?
この型枠には、図のように上下に水密パッドと注入と排水のノズルを装着しており、注入時に外部に漏れない構造になっています。
また、ポリカーボネート樹脂型枠は透明でご希望に応じてカラーの選択が可能です。
SPC工法活用の効果
SPC工法は、工程をシンプルにすることにより、施工性の向上とそれに伴う工期の短縮と、経済性の向上を図ります。
安全で周辺環境に影響を与えない注入材炭素繊維入り無機型防錆材SACコート®を対衝撃性に優れる硬膜材のポリカーボネート樹脂カバー内に注入することにより、合成材の持つアルカリ性が新材に対しては表面に不導体皮膜を形成させ、旧材に対しては表面の赤錆を安定した黒錆酸化鉄に変換し、酸化皮膜を形成して腐食を抑制する能動的防食工法です。
補足説明事項および今後の課題と対応計画
今後は以下の画像にある通り、より安価で高性能な合成材の開発とポリカーボネート樹脂カバーの製作の迅速化を目指します。
御用名の際は、下記の日本SPC工法協会までぜひよろしくお願いいたします。ご清聴ありがとうございました。
施工実績
SPC工法パンフレット
SPC工法のパンフレットをご覧いただけます。